どんな創作コミュニティでも裏方の存在は必要不可欠

 世間ではよく、表に立っている人ばかりに拍手が送られ、裏で汗を流して働いている人たちが軽視される傾向にあります。例えば、ちまたで話題になっている芸能人には絶えずカメラのフラッシュが舞い込んでくる一方で、彼らのマネージャーや芸能プロダクションの職員にはあまり目が向けられません。ですが、マネージャーや職員のような裏方が居ないことには、芸能人の活躍は無かったことになるかもしれないのです。

 ネット上の創作コミュニティも同じことですし、おそらくどんな同人イベントでも裏方の存在は欠かせないものでしょう。彼らの中には創作に直接関わったことのある者もいるでしょうが、未経験の方も大勢いらっしゃると思います。創作には手を出さず、ずっと裏方に徹している方もいらっしゃるかもしれません。このような方々は、創作を通じて表に立とうとしている方たちを支えていると言っても、決して過言ではありません。

 同人イベントや創作コミュニティにおいては、作品を出している時点で、表に出ることを表明していることになります。このような場では作品こそが資本であり、それを作るということは、仕事に例えれば現場で作業しているのと同じことなのです。現場に入っている方があえて管理者や運営の手伝いといった裏方に回ることもできましょうが、それでは多忙を極めることになりかねませんし、もしかするとコミュニティやイベントの運営が雑になってしまうかもしれません。

 そもそも、コミュニティやイベントを立ち上げるということは、それだけで多くの物事をこなさないといけませんから、非常に大変なことです。そこへさらに作品を作ろうとなると、普通の人ならば、もうニッチもサッチもいかなくなります。両立できている人は、よほど暇なのか、あるいは体力にかなりの自信のある方でしょう。ですが、健康維持のためにも、両立は避けておいた方が無難と言えます。

 それでは、いったいどうすれば良いのでしょうか。理想的には、創作に理解があって、裏から支えていきたいと思っている人をコミュニティやイベントの運営者として招くことが考えられます。このような人は、金輪際創作には関わらず、何としてでも裏方に徹するという覚悟がなければなりません。それに、もっとコミュニティなどを大きくしていこうと思ったら、例えばコミュニティの魅力をうまい言葉で伝える人も確保しないといけませんし、運営を支える人も増やさないといけません。会社で言う営業や総務の存在を甘く見てはならないのです。

 繰り返しになりますが、作品を作って公開している時点で、その人は表舞台に立とうとしています。実際に立てるかどうかはともかく、そのような試みは絶えず行っているのです。そうではなく、コミュニティやイベントがうまく立ち回ってくれるように、裏から支えてくれる人の存在を忘れないようにしていただきたいものです。彼らは決して目立ちはしませんが、コミュニティやイベントを構成する重要な要素であります。そのような人を大切にする場所であっては、コミュニティなどは長続きしてゆくでしょうし、軽視する風潮のある場所であっては、遅かれ早かれ衰退してゆくことでしょう。