アイデアを生み出す方法に王道はない

 アイデアを生み出す手法は、マインドマップやマンダラート、ブレインストーミングなど、様々なものが考案されています。当ブログをご覧になっている皆様も、いずれかの方法をお試しになったことがあるはずです。しかしながら、身も蓋もない話ではありますが、どの手法にも一長一短あって、決定版は存在しないというのが実情です。この方法をとったから成功は約束される、というようなことは起こり得ないわけですね。

 例えばの話、マインドマップは紙でやることもできますし、専用のアプリ(MindNodeやXMindが代表的です)を使用することもできます。ここで、「紙でやる方が成果が上がりやすい」という仮説があるとしましょう。この仮説について、客観的なデータで示される科学的根拠があるのならば、正確であると言えるでしょう。しかし、そのようなデータが果たして本当に存在するのでしょうか。もちろん、でっち上げることはいくらでもできるでしょうが、アプリを使った方が合っている人や、そもそもマインドマップを使用するのに向いていない人のことを無視することになります。

 アイデアを生み出す手法を生み出した人たちは、自分の方法こそがどんなものよりも優れていると喧伝しますが、果たして本当かどうかと言われると、上に述べたこともありますから、首をかしげたくもなります。もし本当にそう言えるのであれば、皆が皆その方法を採用しようと躍起になっているはずですが、一方で成功という二文字の旨味も薄くなってゆくことでしょう。いずれにせよ、万人に合うたった一つの方法などというものは存在しないのですから、「全てにおいて優れているもの」も存在し得ないわけです。

 私など、色々なアイデア生産法を試してみましたが、どれもこれも定着するには至らなかった、というのが実情です。最初のうちはアイデアが可視化されて素晴らしい、なんて思うこともありましたが、やがて使用するのが面倒になって、他の方法に飛び移ってしまいそうにもなります。ただ、現在はノートやテキストファイルにただひたすらアイデアを書きなぐるのが一番手っ取り早いと感じていますし、特に込み入った方法をとる必要もないかな、と考えています。

 そもそもの話、イデアは生み出すことが目的になってしまってはいけません。実行に移せるように仕立て上げて、初めて効力を発揮するというものです。言葉を変えれば、アイデアを生み出した後にどうするかが肝心となります。そのまま実行に移せば良いのか。実行に移すとして、必要なことのうち、どれから手をつけるのか。それとも、無理だと判断して大人しく引き返すのか。どのような道を歩むかは人それぞれだと思いますが、アイデアを生み出したまま何もしないということだけは避けなければなりません。

 結局のところ、アイデアに関して言えば、生み出すまでの過程も、生み出してから導き出された結果も、どちらも同じくらい大事になってくるわけですね。過程に重きを置きすぎた結果、何の成果も生み出せなかった、なんていうことのないようにしたいものです。