私がMacに求めているもの

 突然の質問ですが、皆さんはMacという製品に何を求めているでしょうか。その答えとしては、例えば以下のようなものが考えられるかと思われます。

  • 他の追随を許さない綺麗なグラフィックス、もしくは音響。
  • 最新鋭の技術を凝縮させた、他には類を見ない機能。
  • 非常に安定感のある、滅多なことでは止まることのない性能。
  • Macだからこそ実現できる、抜群にクリエイティブな作業環境。
  • 名の知れたブランドを手に入れることで得られる優越感。

 どれもこれも、Macというパソコンが非常に特異的な存在だからこそ言えるようなものではないでしょうか。Macは他社製品(十中八九Windowsを搭載しているもの)とは異なり、そうそう安く手に入るものではありませんし(ただしMac miniは除く)、Windowsと同じアプリケーションが使えるというわけではありません。第一、他社製品とは搭載しているOSが違いますから、基本的な操作感覚すら全く異なるものです(さすがにマウスの使い方くらいは同じですが)。

 ただ、そういうことで「だからMacが良いんだ」とか「Windowsはダメなんだ」などと言いたいわけではありません。実際のところ、WindowsというのはMacと異なっているものではありますが、非常に優れたOSであることに変わりはありません。時折戦略面で失敗することはあって、それが話題となり、誹謗中傷の的になることもありますが、今日まで非常に多くのユーザを獲得できているのは、一つにはWindowsが良いものだからなんだと思っています(他にあげればきりがなさそうなので、やめておきます)。

 私が声を大にして言いたいのは、WindowsにもMacにもそれぞれ良いところはあって、どちらか一方が絶対的に優れているというのはまずあり得ないということです。例えばの話、Windowsは初心者にも扱いやすいように丁寧に設計されているという印象を受けますし(その親切さが仇となることはありますが)、Macは少しでも創造力を高めてゆけるような工夫がなされている印象があります。とは言え、文章を書くとか音楽を聴くとか画像や動画を見るとか、そういった基本的な部分については、やり方が異なるだけで、どちらのOSでも可能です。身も蓋もない話ですが、WindowsでもMacでも小説は書けますし絵だって描けます。更に言えば、最新鋭のディスプレイを接続するなどしてiMac相当の環境をWindowsで実現することは十分に可能です(お金はかかりますが)。さすがにMacBook ProのTouch Barみたいな技術は他に類を見ませんが、そのうちどこか(MicrosoftSurface Bookあたり)が搭載してくるものと思います。安定感についても、AMD製のCPUやCeleronシリーズならともかく、Core i3やi5程度が積まれていて、それにメモリが8GBくらいあればある程度のことはサクサクこなせるようになりますし、そう簡単に落ちるものでもなくなります。

 そう考えますと、Macというパソコンに本当に求めているものというのは、実のところそんなにないのではないかと思います。私の場合ですと、NumbersやUlysses、それにSafariくらいでだいたいのことは済んでしまいますが、WindowsにおいてExcel、FocusWriter(ちょっと強引ですが)、Chromeで代用ができます。タスク処理アプリにはThingsを使うことが多くなりましたけれども、これだってWindows対応のアプリ(WunderlistやTodoistなど)に移行しても良いくらいです。

 ただ、私は一応Windowsのノートパソコンも持っていますが、そちらの方は全然使わなくなりました(すっかり古くなったせいもありますが)。昨年に初めてMac(といっても安物のMac miniですが)を買ってからは、ずっとそれを使い続けています。考えてみますと、不思議なものですよね。どうしてMacにつきっきりになっているのでしょうか。一つ言えるのは、当時理由として考えていた「iPadiPhoneなどと作業の連携がやりやすくなる」「小説をもっと書きたい」というのは方便に過ぎない、ということだと思います。

 ここで上にあげたリストの5項目を振り返ってみましょう。最後の部分に注目してください。私はこう書きました。

名の知れたブランドを手に入れることで得られる優越感。

 結局のところ、皆さん(少なくとも私自身)がMacに求めているのは、究極的にはブランド力の部分なんだと思っています。すなわち、Macというのは一種のブランド品というわけです。言い換えますと、「Windowsでもできないことはないけれども、Macであれば何かすごいことになりそうな気がする」ということになるでしょうか。

 もっとも、昨今はMacを持つ方々が増えているそうですから、Macがあるというだけで羨ましがられるということは、昔に比べれば少なくなっていると思います。ですが、名の知れた製品であることに変わりはないですし、Macを持つことそのものが一つのステータスと化していることは否めないでしょう。私自身、ずっと前からMacBookを欲しいと思っているのですが、考えようによっては、Lets noteとかThinkPadとかに手をつけた方が賢いかもしれません(もっと安く行けばASUSとかAcerとか、色々ありますが)。それでもMacBookにこだわろうとする理由なんてあってないようなものですが、ブランド力に惹かれているのだと思います。

 とは言え、何かと難癖をつけて無駄という無駄を削りすぎると、楽しみも全部消えてなくなってしまい、それはそれで面白くないことです(少なくとも、人生がつまらなくなります)。Macという一種のブランドを楽しみたい、それで十分、Macを持つ理由としてはふさわしいものと思っています。

 趣味は「Mac」。たいそう良い響きではないでしょうか。