どこまでもシンプルなMac用執筆環境「Paper」

Paper – delightfully subtle editor

Paper – delightfully subtle editor

  • Mihhail Lapushkin
  • 仕事効率化
  • 無料

 UlyssesやScrivenerといった多機能な執筆用アプリとは対極的な、シンプルな執筆環境が欲しいと思い、探し回っていたのですが、その中でこのアプリが目に止まりました。

 結論から申しますと、本当にシンプルな執筆環境だと思います。それはもう、「iA Writer」以上に。本当に余分な機能が一切なく、書くことそのものに集中したいときにはこれ以上ないくらいに便利なアプリに仕上がっていると思います。

このアプリの特徴

余分なものを排した、極めてすっきりとしたインタフェース

f:id:kurogane_yama:20170526062809p:plain

 上の画像を見ていただければお分かりになるかと思いますが、このアプリにはファイルマネージャというものが一切ありません。UlyssesやScrivenerなどと違って、左右に余分なメニューを表示させる機能すらついていません。従来からある、ファイルを読み込んでテキストを編集するという、何の変哲もないテキストエディタになっています。

 しかしながら、それだけに書くことに集中しやすい環境に仕上がっていると思います。何せ他の選択肢は無く、ただ「書く」だけなのですから。

 ちなみに、Markdownには対応していたりしていなかったりする部分があるので、注意が必要です(例えば、見出し3以上は対応しているが、見出し4以下は対応していない、など)。

アプリ内購入で執筆に特化できるように

 デフォルトの状態では書く以外のことは本当に何もできないのですが、アプリ内購入により、以下のことができるようになります(ちなみになぜか2種類に分かれています。必要な機能だけを選んでください、ということなのでしょう)。

f:id:kurogane_yama:20170526062833p:plain

  • Writers tools(執筆モードの変更や字数カウント機能など)
  • Personalization(行間や行長など、見た目の変更ができるようになります)

 ちなみに、字数カウント機能は、以下の通り行の左端に表示されるだけなので、執筆の邪魔になりません。必要に応じて付けたり消したりすれば良いという程度のものです。

f:id:kurogane_yama:20170526062847p:plain

問題点

初期状態では見た目が統一されていない

 英字入力モードとかな入力モードでは見た目が別々に設定されている部分があるらしく、入力モードを切り替えるだけで、フォントや行間など、見た目が微妙に変わってしまいます。できれば見た目の部分を最初から統一させてほしいところです。(一応擬似的に統一させることは可能なようですが、フォントだけはどうしようもないです)

 一応見た目を変えないようにすることはできます。「View」→「Font」から「Keep For Standard Input Sources」にチェックを入れてください。そうすれば何とかなります。

f:id:kurogane_yama:20170526062906p:plain

 ちなみにフォントの設定は英字入力モードでのみ可能となっています。日本語の場合は「Hiragino sans」のみです。ですが、いわゆる「中華フォント」っぽく見えますが、致し方ないですかね……。

見た目の設定がしづらい

 このアプリには、お馴染みの「Cmd + ,」による設定はできないようになっています。それでは見た目の設定はどこでやるのか、という話になりますが、上メニューの「View」というところからできるようになっています。

 しかしながら、この設定のやり方がまた曲者で、最初は少しのメニューしか出ません。Optionキーを押すことによって、ようやく全てのメニューが出るようになっています。

 どうしてこのような分かりにくい構造になっているのか、理解に苦しみます。設定を安易に変更できないようにするためなのでしょうか。

結論

 設定のややこしさの部分が気にならなければ、十分に実用に耐えうるアプリだと思います。また、当然のことですがファイルは「iA Writer」などと共有することも可能なため、気分に応じてエディタを使い分けるといったこともできます。

 もともと英語にしか対応していないアプリなので、日本語環境での編集は想定されていないのでしょうが、さらに便利にしてゆくためにも、今後さらなる改善を期待したいところです。